雨夜のバド・パウエル |
ぼくにとっていろいろとあったこの夏もその余韻を残してようやく終わろうとしている。
何か、大きななものをひとつ失ったような気がする。
失った分だけ得るものがあり そこで上手くバランスが取れていくのだと思います。大抵の人は失った事だけを感じてしまいがちですが そうではないような気がします。
今まで何気に?聴いていたパウエルのアルバムから本物のジャズを感じる事が出来たのは変化の一つなのでは…。
私にはまだその境地には達せられないので ただダラダラ日々ジャズを聴いている毎日です。
なぜか、このレコード持っていいたことは、確かなんですが、まあ、キズ盤だし元々の音も良くないしという思いであまり聴いてなかったのです。
そんな日、タマタマ、針をおろした。すごくグッときました。その後、何度も聴きましたがやはりいい。いや、いや音もそれほど悪くないと。反省。(笑)
バド・パウエル、なぜか、以前よりずっと好きになりました。でも、ジャズなんてものは一生分かりません。ただ、こんな傷だらけのレコードに気持ちを持っていかれる夜もあるんだなと。
ジャズ・レコ、やっぱりいいですねよね、キタサン。
音楽の存在意義。まったくその通りです。分かっているようで分かっていなかったのかも知れません。
この10インチは古い録音ではありますが、ドラムが遠い、バタンバタンしている? 間違いなく、パウエルの気のようなものが伝わってきます。日本盤とは違うと思われます。
SPを聴いたことないのでわかりませんが、このパウエルのルースト・セッションはぼくにとっても興味深いコレクションです。
次に、自分に、ビリー・ホリディやレスター・ヤングが、このような感じで聴こえる時、そうした日もいつか訪れるでしょうね。
(続く)
senriyanさんのこの記事の10インチ盤RLP-412は~その1953年録音の8曲(<1947年と1953年に録音されている。日本盤にはそれぞれがA面とB面にわかれて収録されていた>その日本12インチ盤のB面8曲) これがホントにちょっと・・・凄い。パウエルについての論評はたいてい、初期の絶頂期にあったスピードが、後年は衰えて速く弾けなくなった(病気の電気治療などの影響もあって)・・・みたいなことが書かれてますが、1953年のこの8曲、にすでに、うんと「遅い」演奏~つまり、テンポをうんと遅く設定して、うんと重いタッチで和音のグワ~ンという響きそのものを鳴らす、その余韻を聴かせる・・・そういうモンク的な表現をしようとしている曲がいくつもあります。この8曲の中では<エンブレイサブル・ユー><ユード・ビー・ソー・ナイス~><マイ・デヴォーション><星影のステラ>など。。ブルーノートの「アメイジング」でもVOL.2には、1951年録音のもので、<イットクッドハプントューユー><虹の彼方に>も相当に「遅い」ものがあったかと思います。つまり・・・パウエルは初期の頃から、もちろん意図してそういう「遅い」演奏もしていた・・・はずなんです僕の理解では(笑)
senriyanさんのこの記事を読んで、パウエルのレコード~日本12インチ盤のB面を久々に聴いております。(10インチ盤・・・欲しい!笑)
うん、やっぱり・・・いいですね!まあしかし・・・こうしたパウエルの「重い」演奏はたぶんあまり好まれない・・・のだろうなあと思います。でも、しかし・・・ジャズのピアノには、横に華麗に」ではなく、エリントン~モンク~パウエルみたいな「「縦に重く」というタイプも居るわけで、僕などは、そういうピアノを好む方がひとりでも増えてほしいなあ・・・と勝手に思ってます(笑)
スロー・パウエルよ、永遠なれ!
やはり、bassclefさん、スロー・パウエルお好きでしたか。あのA面とB面の違い。やはり、私も最初に聴いた時は、かなりの違和感を持っていましたよ。
ただ、bassclefさんの分析とおり和音の響かせ方、それと、間の感覚を用いながら、新たな世界を作っていたことになかなか気が付かないでいた。そう思います。
これは、そうした病気の治療とかの話しは話しとしてあるのだけど、結果的にパウエルはそうした表現に向かったであろうと捉える方が自分はしっくりきます。
おっしゃるように、縦ですねぇ~、この感覚は。縦、スロー、。アート・ティタムもそうですかね。ピアノというのは、横へ横へと流れれていくと、華麗な感を醸し出していく。
ただ、縦、縦の重い響きというのは、もしかしたら、深く人の気持ちに入り込んでゆくものなのかもと感じた次第です。
神がかったテクニックを捨て、いや、おいておいて、それよりもより深い表現に重きを置くようになった。というのが、パウエルの聴き方において正しい姿勢なんでしょうね。
もはや、うん十年前の評論家のコメントは小耳にはさむ程度にして、自身のジャズを聴くべしといったところでしょうか。
bassclefさん、いつも適格かつ興味深いコメントどうもです。